月のはじめ。
「よし、先月は何に使ったかな」なんて確認するけど、
そのたびにカードの請求額を見て、静かに1回、心が折れる。
最近はセルフリフォームとか、引っ越し後の家具や家電とか。
そりゃ金かかるよなとは思う。
でも、そういう“理由のある出費”がなくても、だいたいエグい。
食費と日用品。
節約したい気持ちはあるけど、現実はうまくいかない。
買い物は自分ひとりじゃないし、
妻の買い物にあれこれ口を出すわけにもいかない。
「これ、必要だったっけ?」と思うこともあるけど、
その場では何も言えずにスルーしてしまう。
“使ってるつもりがないのに使ってる”って感覚が、いちばんくる。
気づいたときには、もうレシートが財布に詰まってる。
しかもこれ、
「推しに課金」とか
「ついガチャ回しちゃって」みたいなノリじゃない。
ただ、生活してるだけ。
ただ、日用品と食いもんでやられてるだけ。
なのに、カードの明細は冷酷に数字を積んでくる。
毎月、心が折れて、
でも毎月、また次の請求に向けて暮らしてる。
たぶん、これが“ふつう”なんだろう。
──副業向いてない男