「まっすぐ生きるべき」って言う人がいる。
でも、それってそんなに正しいことなんだろうか?
俺はどう考えても、まっすぐじゃなかった。
大学を中退して、フリーターになって、
親のすねをかじって、22歳でやっと就職。
それから起業して、失敗して、会社はなくなった。
何もかもなくなってから資格を取って、また就職して、今がある。
途中には、働いてない時期もあったし、
なにかにちゃんと向かってた感じなんて、正直一度もない。
ただ、生きてた。
フラフラしながら、どうにかやってきた。
でも、フラフラしてたからこそ、
今の生活がある。
気づけば家族もいたし、
たぶん、あの頃まっすぐ生きてたら、違う形になってたと思う。
良かったかどうかはわからないけど、
今の暮らしがあって、なんとかやれてる。
それだけで、十分かもしれない。
ランダムウォークって言葉がある。
酔っ払いがフラフラ進むような、不確かな歩き方のこと。
でもその動き方の方が、結果的に“水”──つまり、生きるためのものに出会える確率が高いっていう話を聞いたことがある。
ちゃんと目的地を決めて、効率よく進むより、
いろんな方向にふらふら歩いてる方が、
思いがけず何かを見つける確率が上がる。
それって、なんか俺の人生みたいだなって思った。
今の俺の生存戦略は、「頑張らないこと」。
無理をしない。
できることだけやる。
その中にブログがある。
大それた目標はないけど、
ときどき水に当たるような、そんな日々を
ゆるく続けていけたら、それでいい。
──副業向いてない男