家に帰って、風呂に入れて、夕飯を作って食べて、
そのあと、静かに洗い物をする時間がある。
洗い物は、わりと好きだ。
というか、家事の中ではいちばん好きかもしれない。
やれば終わる。
誰にも話しかけられずに、黙って手を動かしていれば終わる。
「やってもまた出てくるじゃん」って言われたことがあるけど、
出てくること自体が別に嫌じゃない。
むしろ、ちょっとずつ片付いていくこの感じは、心地いい。
洗いながら考えてるのは、
「どうやったらもっと効率よく終わるか」だけ。
水の出し方、スポンジの順番、置く位置。
効率っていうと大げさだけど、
“自分だけのやり方”をちょっとずつ最適化してるのが楽しい。
たぶん、洗い物が好きな理由はこれだ。
終わりがあって、ひとりで完結できて、誰にも邪魔されない。
それってもう、**現代における“癒し”なのでは?**って思う。
他のことは終わらない。
仕事も育児も節約も、ほぼ無限ループ。
でも洗い物だけは、たしかに終わる。
だから、また明日もやる。
出てくるなら、やればいいだけだ。
──副業向いてない男