ゼークトという軍人が、組織論として有名な4つの分類を残している。
- 有能で勤勉な人間は「参謀」にすべき
- 有能で怠惰な人間は「指揮官」にすべき
- 無能で怠惰な人間は「兵士として使える」
- そして、無能で勤勉な人間は「害悪なので排除すべき」
これは軍隊の話だけど、今の社会にもそのまま当てはまる気がする。
俺は、有能でも勤勉でもない。
どちらかと言えば、無能で怠惰な方がいいと思ってる。
仕事はする。
でも、それは「ほかの人に迷惑をかけない程度」でいい。
それ以上のことは、別にやらなくてもいいんじゃないか。
過去に、「無能で勤勉な人間」が現場で大事故を起こしたのを見た。
設備を壊し、人の命にかかわるような事故を。
本人は「頑張ってるつもり」だった。
でも、頑張り方を間違えた無能ほど危険なものはない。
そういう人たちは、自分を「有能で勤勉」だと思い込んでいる。
けれど実際には、「無能な勤勉さ」に組織が振り回されていることが多い。
だから俺は、無能で怠惰なままでいい。
誰にも迷惑をかけず、静かに、必要最低限の仕事だけをして、
あとは何もしない。
責任を取りすぎない。
目立たない。
自分から余計なことをしない。
今の俺の目指すところは「静かな退職」みたいなものだ。
すぐに辞めるわけじゃないけど、
期待されすぎず、目立たず、こっそりとフェードアウトするように、
静かに暮らしていけたらそれでいい。
社会のなかで無害であること。
それが、いちばん穏やかな生存戦略なんじゃないかと思ってる。
──副業向いてない男